アンティークのジュエリーにみられる刻印を国別にまとめます。

順次更新していきます。

イギリス / United Kingdam

イギリスでは厳格に刻印制度が定められています。イギリスの刻印はホールマークと呼ばれ、歴史が古く、現代の刻印のスタンダードを作ってきた国です。ロンドンはじめ各地にアッセイオフィス(試金検査所)があり、そこを通すことで刻印が打たれました。ジュエリーに関しては免除事項が多く適用され、入らないことがほとんどです。

正式なホールマーク

金証、アッセイオフィス(試金検査所)、デイトレターが入るのが一般的。

「ct」表記の刻印

国が定めた正式なホールマークが免除されているが、製造元自らが表記する場合に用いられると考えれる。おもに19世紀末以降から20世紀半ばまでのジュエリーにみられる。

フランス / France

イギリス同様、もしくはそれ以上に厳格な制度によって刻印が打たれました。免除規定も少なく、打たれる場所まで決められていました。

ジュエリーに多くみられるのが「鷲の頭」の刻印。フランスで製造された18金以上のジュエリーに押される(1838年~)。馬の頭は1919年まで使用された。

金とプラチナの刻印

プラチナが16%~30%使用されているものに使用される刻印。

オランダ / Dutch

ドイツ / Germany

ドイツはもともと刻印を打つくことは義務ではなく、1884年に刻印の法律ができてもジュエリーに関しては義務ではありませんでした。

オーストリア・チェコ・ハンガリー / Austria Czech Hungary

オーストリアのインポート品の刻印

「W」、葡萄、「3」の文字は18金(750/1000)に押された刻印。1921年と22年の法律により定められた。

数字が「1」だと986/1000、「2」は900/1000、「4」は585/1000を表す。

アメリカ / United states of America

アメリカでは10金、14金が多く使用されており、それぞれ「10K」や「14K」のように数字の後にK表記されるのが一般的です。

ベルギー / Belgium

ポルトガル / Portugal

【参考文献】

『Notice sur les ouvrages en or et en argent dans le Nord et sur la “Sølvkammer” des Rois du Danemark』(J. Fr Sick、1884)

『OLD FRENCH PLATE ITS MAKERS AND MARKS』(Wilfred Joseph Cripps, C.B., F.S.A, 1898)

『Poincons d’OR et dePLATINE』(Tardy,1969)